1941 Counter Attack

1941 COUNTER ATTACK：第二次世界大戦を舞台にした縦スクロールシューティングゲーム

1990年2月、カプコンよりアーケードゲームとして発売された『1941 COUNTER ATTACK（1941 カウンターアタック）』は、同社がリリースした『1942』、『1943 ミッドウェイ海戦』、『1943改』に続く人気シリーズ『194X』の第4作目です。CPシステム基盤を採用した本作は、前作までのアメリカ軍と日本軍の対立構造から脱却し、連合国とナチス・ドイツの戦いを新たな舞台として展開しています。SF的な要素も取り入れられた独特のデザインは、シリーズに新鮮な風を吹き込みました。

操作性とゲームシステム

プレイヤーは8方向レバーと2つのボタン（攻撃ボタン、メガクラッシュボタン）を使って自機を操縦します。攻撃ボタンの長押しでチャージショットを放つことができます。前作まで存在した緊急回避用の宙返りは廃止されましたが、メガクラッシュ使用時に似たような動きをします。壁に接触すると自機は回転し、この状態ではショットボタンで周囲への攻撃が可能ですが、正確な照準は困難です。壁への接触はダメージには繋がりません。

攻撃手段は、ノーマルショットに加え、MACHINE GUN、MISSILE、SUPER SHELLといったサブウェポンが用意されています。サブウェポンは取得から60秒間使用可能で、同じサブウェポンを再度取得すると、最大99秒まで使用時間が延長されます。99秒の状態から再度取得すると2万点のボーナスが加算されます。サブウェポンのタイマーは1秒以下のカウントも存在し、99秒台での取得タイミングによってボーナスの獲得難易度が変わります。

・MACHINE GUN：黄色い弾を連射する、扱いやすいサブウェポンです。
・MISSILE：壁に沿って進むミサイルを発射します。チャージショットも同様の挙動を示し、狭い場所での戦闘に有利です。
・SUPER SHELL：貫通するレーザーを発射します。チャージショットは前方への攻撃に特化しますが、弾数が少ないため、多数の敵との戦闘では不利です。

ノーマルショットの強化として、サイドファイターとアフターイメージも存在します。サイドファイターは自機横に固定され、斜め方向への攻撃を担当します。当たり判定があり、5ダメージを受けると破壊されます。中型機への攻撃は高得点を獲得できます。アフターイメージは自機の影として行動し、ノーマルショットを自動で発射します。当たり判定がないため破壊されず、再度取得することで2万点のボーナスが得られます。

ゲームはバイタリティゲージ制を採用しており、敵の攻撃やメガクラッシュの使用でゲージが減少します。ゲージが0になるとゲームオーバーです。ステージ進行と共にバイタリティの上限値が増加し、アイテムやステージクリアで回復します。回復アイテムは上限値時に取得するとボーナスが得られます。時間経過による減少はありません。

階級システムとステージ構成

本作には階級システムが導入されています。各ステージでの撃墜数と破壊数に応じて階級が昇進し、昇進する度にスコアへの乗算倍率が上昇します。最高階級である特別少将に到達すると、スコアは3倍になります。撃墜率と破壊率の平均値が高いほど、多くの階級を一気に昇進できます。一度昇進した階級は降格しません。

ゲームは全6ステージ構成です。それぞれのステージは、北大西洋上空、運河、渓谷の基地、市街地、上空、そして要塞と、多様な戦場が描かれています。各ステージには、多数の敵機や戦車、そして砲台などの障害物が待ち構えています。ボスキャラクターは、大型爆撃機レヴィアタン、戦艦ビスマルク、ミサイルV3ロケット、移動砲台クローテ、強化型レヴィアタン、そして飛行船ゴータとその護衛戦闘機など、個性豊かな面々が登場します。

プレイヤー機

プレイヤー機は1PがP-38 ライトニング、2Pがモスキートと、固定されています。モスキートは3列の弾を撃つとされていますが、実際には弾切れによる制限があり、攻撃力に差はありません。速度に関してもゲーム内では差がありません。メガクラッシュの演出は、ライトニングが縦回転、モスキートが横回転と異なります。

評価と移植版

『ゲーメスト大賞』ではベストシューティング賞5位、年間ヒットゲーム20位を獲得するなど、高い評価を得ました。家庭用ゲーム機への移植版もリリースされ、様々なプラットフォームで多くのプレイヤーに楽しまれています。しかし移植版の評価はアーケード版ほど高くありませんでした。

『1941 COUNTER ATTACK』は、複雑なゲームシステムと高い難易度、そして個性的なキャラクターとステージデザインによって、多くのシューティングゲームファンを魅了した作品と言えるでしょう。シリーズ作品の中でも独特な魅力を持つ、名作の一つです。

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